お宮参りの日取り、もう迷わない!「仏滅」でも大丈夫?六曜との上手な付き合い方と、最高の日の選び方

六曜

赤ちゃんのご誕生、誠におめでとうございます!

産院を退院し、新しい家族との生活が始まった喜びと少しの慌ただしさの中、次に迎える大きなイベントが「お宮参り」ですね。

我が子の健やかな成長を神様にご報告し、感謝を伝える大切な儀式。

SNSで見る晴れやかな祝い着姿の赤ちゃんや、幸せそうなご家族の写真を見て、「うちの子のお宮参りも、素敵な思い出にしたいな」と胸を膨らませている方も多いでしょう。

でも、いざ日程を決めようとカレンダーを眺めたとき、

「あれ、この日は仏滅…?」
「お祝い事だから、やっぱり縁起の良い日がいいのかな?」
「そもそも、いつ、どこで、誰と行くのが正解なの?」

と、次々と疑問が湧いてきて、手が止まってしまうことはありませんか?

ご安心ください。

この記事では、そんなお宮参りの日取りに関するあらゆる疑問や不安をスッキリ解消します!

六曜との関係性から、ご家族への配慮、そして何よりも大切なことまで、深く掘り下げて解説。

家族みんなが心から笑顔になれる、最高の「ハレの日」を見つけるための完全ガイドです。

結論:仏滅のお宮参り、まったく問題ありません!

まず、皆さんが一番気になっているであろう結論からお伝えします。

仏滅にお宮参りをしても、宗教的にも慣習的にも、全く問題ありません。

「え、でも仏滅って一番縁起が悪い日じゃないの…?」と思いますよね。

その疑問にお答えするために、少しだけ「お宮参り」と「六曜」の関係を紐解いてみましょう。

  • お宮参りとは
    日本の「神道」に基づき、その土地の神様(産土神 うぶすながみ)に赤ちゃんの誕生を報告し、健やかな成長を見守ってくださるようお願いする儀式です。
    神様の世界のルールに則って行われます。

  • 六曜とは
    もともとは中国で時刻の吉凶を占うために使われていた考え方で、日本に伝わってから現在の「大安」「仏滅」といった形で民間に広まった、いわば民間の暦占いです。

つまり、神社の神様の世界観と、暦占いの世界観は、ルーツが全く異なるのです。

例えるなら、イタリア料理のレストランで、お箸の使い方を気にするようなもの。

ルールが違うので、気にする必要はない、というのが本来の考え方です。

実際に、神社に「仏滅なのでご祈祷はできません」と断られることはまずありませんし、むしろ「仏滅の日は予約が取りやすく、他の参拝客も少ないので、ゆったりとご祈祷を受けられました」という声も多いんですよ。

とはいえ…気持ちよくお祝いしたいのが親心。家族円満のためのコミュニケーション術

理屈では分かっていても、「やっぱり気になる」「せっかくなら縁起の良い日に」と感じるのが親心。

そして、お祝い事は家族みんなが心から祝福ムードであることが何より大切です。

特に、おじいちゃんやおばあちゃん世代の中には、「お祝い事は大安吉日に」という考えを大切にされている方も少なくありません。

何の相談もなしに仏滅に決めてしまうと、「どうしてわざわざ仏滅に…」と、心配させてしまったり、少し気まずい雰囲気になったりする可能性もゼロではありません。

そんなときは、ほんの少しの配慮とコミュニケーションで、驚くほどスムーズに進みます。

【家族への伝え方・例文】
「お義母さん、お宮参りの日なのですが、〇〇(赤ちゃん)の1ヶ月検診が終わった後のこの日が、母子ともに体調が一番安定していそうなんです。
ただ、カレンダーを見たら仏滅なのですが、私たちは神社の行事とは関係ないと聞いたのでこの日にしようかと。お義母さんは気になさいますか?」

このように、「なぜその日を選んだのか(体調優先など)」という理由を添えて、相手の気持ちを尊重する形で相談するのがポイントです。

また、豆知識として「仏滅は『物滅』と書くこともあり、『物が一度滅びて、新しく始まる』と解釈して、何かを始めるのに良い日と考える人もいるんですよ」と、ポジティブな情報を伝えてあげるのも良いでしょう。

最優先すべきは「お日柄」より「お母さんと赤ちゃんのコンディション」

さまざまな吉日や凶日がありますが、お宮参りの日取りで何よりも優先すべきなのは、お母さんと赤ちゃんの心と体のコンディションです。

産後のお母さんの身体はデリケート

出産という大仕事を終えたお母さんの身体は、交通事故に遭ったのと同じくらい大きなダメージを受けている、とも言われます。

ホルモンバランスの乱れや睡眠不足も重なり、心身ともに非常にデリケートな時期です。

見た目は元気そうでも、決して無理は禁物。

一般的には、母子ともに健康であることをお医者さんに確認してもらう「1ヶ月検診」を終えてから、ゆとりを持った計画を立てるのが鉄則です。

赤ちゃんに優しい環境を選んで

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ自分で上手に体温調節ができません。

真夏のうだるような暑さや、真冬の凍えるような寒さは、赤ちゃんの体に大きな負担をかけ、体調を崩す原因にもなります。

もしお宮参りの時期が猛暑や極寒の季節にあたる場合は、過ごしやすい春や秋まで時期をずらすという選択も、立派な親心です。

その日の気候に合わせて、夏場は通気性の良い肌着に薄手の祝い着を、冬場は暖かいおくるみで包んであげるなど、服装にも気を配ってあげましょう。

「いつ・どこで・誰と?」お宮参りの基本プランを立てよう

日取りの考え方がわかったところで、具体的な計画を立てていきましょう。

時期:「生後〇日目」の数字に縛られないで

一般的に「男の子は生後31日目、女の子は生後32日目」と言われますが、これはあくまで古くからの目安の一つ。

地域によっては、生後100日目にお祝いする「百日祝い(お食い初め)」と一緒に行うこともあります。

大切なのは、赤ちゃんとママの体調、天気、家族の都合などを総合的に考えて、生後3ヶ月〜半年くらいの間で、みんなが無理なくお祝いできる日を探すこと。

「1歳のお誕生日を迎える前までには」というくらいの気持ちでいれば、心にぐっと余裕が生まれます。

場所:どこでお参りするのが良い?

主に3つの選択肢があります。

  1. 産土神社(うぶすなじんじゃ)
    赤ちゃんが生まれた土地を守る神様がいる神社。
    本来はこの産土神様にご挨拶するのが正式な形とされています。
  2. 安産祈願をした神社
    妊娠中に安産をお願いした神社へ「無事に生まれました」というお礼参りを兼ねてお参りする方も多いです。
  3. 有名な神社や思い入れのある神社
    ご両親が好きな神社や、アクセスしやすい大きな神社を選ぶご家庭も増えています。
    どの神社でも、心を込めてお参りすれば神様は温かく迎えてくださいます。

参加者:家族の形に合わせて自由に

昔は父方の祖母が赤ちゃんを抱くのが慣わしでしたが、現代ではその決まりはありません。

パパ・ママと赤ちゃんだけで、両家の祖父母も一緒に、など、ご家庭の状況に合わせて決めましょう。

大切なのは、みんなで赤ちゃんの誕生を喜び、成長を願う気持ちです。

【お日柄選びの参考ガイド】知っておくと便利な吉日・注意したい日

家族のスケジュールを調整する上で、お日柄も判断材料のひとつになります。

参考までに、代表的な吉日と注意したい日を詳しくご紹介します。

ぜひ選びたい!お宮参りにおすすめの吉日

  • 大安(たいあん)
    何をするにも良いとされる最強の吉日。
    終日縁起が良く、境内もお祝いムード満点で、晴れやかな気持ちでお参りできます。
    人気が集中しやすいため、ご祈祷は早めの予約が吉。
  • 友引(ともびき)
    大安に次ぐ吉日。
    「幸せのおすそ分け」という意味もあり、お祝い事にぴったり。
    ただし、お昼の時間帯(11時~13時頃)だけは「凶」とされるため、午前中か午後の参拝がおすすめです。
  • 先勝(せんしょう)
    「先んずれば即ち勝つ」。
    午前中が吉日とされます。
    午前中にご祈祷を済ませ、午後はゆっくり食事会、というプランに最適です。
  • 一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
    「一粒のもみが万倍にも実る」という意味を持つ、何かを始めるのに最適なラッキーデー。
    大安と重なる「最強開運日」も年に数回あり、狙い目です。
  • 天赦日(てんしゃにち・てんしゃび)
    年に5~6回しかない、暦の上で「最上の吉日」。
    もしお宮参りのタイミングと合えば、これ以上ないほどの幸運な日です。

できれば避けたい?注意したい日

  • 先負(せんぶ・さきまけ)
    「先んずれば即ち負ける」。
    午前中は凶、午後は吉とされます。
    午後からゆっくりお参りしたい場合には良いでしょう。
  • 赤口(しゃっこう・しゃっく)
    「赤」という字が火や血を連想させるため、お祝い事には不向きとされる日。
    ただし、お昼の時間帯(11時~13時頃)だけは「吉」とされています。
  • 不成就日(ふじょうじゅび)
    その名の通り「何事も成就しない」とされる日。
    他の吉日と重なると、その良い効果を半減させてしまうとも言われています。

まとめ:家族の笑顔が、最高の「吉日」です

長くなりましたが、お宮参りの日取りに関する疑問は解消されたでしょうか。

最後に、大切なポイントをもう一度おさらいします。

  • 基本:
    仏滅のお宮参りは、まったく問題なし!六曜と神社の行事は別物。

  • 配慮:
    お日柄を気にする家族がいれば、理由を添えて事前に相談するのが円満の秘訣。

  • 最優先:
    何よりも大切なのは、赤ちゃんとママの体調と、過ごしやすい気候。

  • 柔軟性:
    「生後〇日目」という数字に縛られず、家族にとってベストな日を選ぶ。

六曜や縁起は、あくまで日取りを決めるための一つのスパイスのようなもの。

それに振り回され、お祝いの準備がストレスになってしまっては本末転倒です。

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