子どもに伝えたい!しめ飾りの意味と名前の解説

しめ縄

お正月に欠かせない伝統的な飾り物のひとつ「しめ飾り」

子どもにその意味や名前を伝えようと思っても、どう説明すればいいのか悩むことはありませんか?

そこで今回は、しめ飾りの由来や名称を子どもでもわかりやすく伝えるためのポイントをご紹介します。

また、しめ飾りを飾る時期や正しい飾り方についても触れていきますので、ぜひ参考にしてください。

子どもにしめ飾りの意味を伝える方法

しめ飾りについて説明するためには、まず大人がその意味や由来を理解しておくことが大切です。

しめ飾りは、「しめ縄」と呼ばれる縄にさまざまな飾りをつけたものです。

この飾りひとつひとつに、それぞれ特別な意味が込められています。

しめ縄は、神様がいる神聖な場所と私たちが住む世界を分ける結界の役割を果たしています。

このしめ縄を家に飾ることで、悪いものを遠ざけ、神様をお迎えして幸せをもたらしてもらうという願いが込められています。

しめ飾りに使われる飾り物の意味

しめ飾りには、いくつかの縁起物が飾られています。

それぞれの飾りが持つ意味を理解しておくと、子どもに説明しやすくなりますよ。

裏白(うらじろ)

しめ飾りについている葉っぱで、ウラジロ科の植物が用いられています。

葉の裏側が白いことから「心を清らかに保つ」という意味や、「白髪になるまで長生きする」という長寿の願いが込められています。

紙垂(しで)

神社でよく見かけるジグザグの紙が紙垂です。

これは神様が降りてくる場所を示すためのもので、しめ縄にも欠かせない飾りのひとつです。

橙(だいだい)

橙は、しめ飾りに飾られるミカンに似た果物です。

その名前から「代々(だいだい)」家が繁栄し、幸せが続くようにという願いが込められています。

ゆずり葉

ゆずり葉は、新しい葉が芽吹くと古い葉が自然に落ちることから、「次の世代へ幸せを譲り渡す」という意味を持っています。

しめ飾りの起源を伝えるポイント

しめ飾りの由来は、古代の神話に遡ります。

日本神話では、太陽の神様である天照大神(あまてらすおおみかみ)が洞窟に隠れてしまい、世界が暗闇に包まれたというお話があります。

その後、神様が洞窟から出てきた際に、もう二度と隠れないようにと洞窟の入口にしめ縄が張られたのが始まりだとされています。

この神話を通して、しめ縄の役割や重要性を子どもに伝えることができるでしょう。

しめ飾りの種類

しめ飾りにはいくつかの種類があり、地域によって形状やデザインが異なります。

以下に、代表的なしめ飾りをご紹介します。

ごぼうしめ(前垂れ付き)

細長い形状の縄に、前垂れと呼ばれる藁が付いたしめ飾りです。

主に西日本で多く使われており、玄関に飾られることが一般的です。

飾りには、前垂れのほか、裏白や紙垂(かみしで)といった縁起物が取り付けられています。

玉飾り

太い縄を輪状にしたものに、前垂れや裏白、紙垂などの飾りが付けられたタイプです。

この形状は東日本でよく見られ、玄関に飾られることが多いしめ飾りです。

輪飾り

細い縄を輪の形にし、紙垂や譲り葉などの装飾を施したものです。

前垂れが付いていないことが多く、シンプルで簡略化されたデザインが特徴です。

このタイプは玄関ではなく、キッチンやトイレ、お風呂などの水回りに飾られることが多いと言われています。

しめ飾りを正しく飾る方法

しめ飾りは、歳神様をお迎えして家を清らかな空間に保つための重要な飾り物です。

正しい飾り方を知り、心を込めて飾りましょう。

飾る場所と高さ

しめ飾りは玄関に飾るのが基本です。

歳神様が家に入る際、低い位置に飾っていると通りにくくなってしまいます。

そのため、玄関のなるべく高い場所に設置するのが理想的です。

これにより、歳神様をスムーズにお迎えできるとされています。

玄関には正式なしめ飾りであるごぼうしめや玉飾りを飾るとよいでしょう。

一方、輪飾りは簡易的なデザインであるため、水回りの神様を祀る目的でキッチンやトイレなどに飾るのが適しています。

飾る意義

しめ飾りを正しい方法で飾ることで、新年を迎える準備が整い、家全体に清らかな気が巡るとされています。

心を込めて飾り付けをすることで、歳神様に感謝の気持ちを伝え、新しい一年を幸せに過ごす基盤を作りましょう。

しめ飾りを飾る期間はいつ?

しめ飾りを飾る時期についてお伝えします。

基本的には、12月13日から飾るのが伝統的とされています。

この日は「正月事始め」と呼ばれ、お正月の準備を正式に始める日です。

とはいえ、現代では12月の大イベントといえばクリスマス。

そのため、クリスマスが終わった後にお正月の準備を始める家庭が多く、しめ飾りを飾るのも年末に集中する傾向があります。

注意したいのは、12月29日と31日です。

29日は「苦しみ」を連想させるため縁起が悪いとされ、避けたほうが良いでしょう。

また、31日に飾る「一夜飾り」は歳神様への敬意を欠く行為とされています。

この日も避けるのが無難です。

しめ飾りを片付けるタイミングは、「松の内」が明けた後です。

松の内の期間は地域ごとに異なり、関東では1月7日まで、関西では1月15日までとされています。

お住まいの地域の習慣に従って片付けるようにしましょう。

しめ飾りの正しい処分方法

しめ飾りを適切に処分する方法を知っておくことも大切です。

松の内が終わったら、伝統的には「どんど焼き」で燃やすのが一般的です。

この行事は、神社や地域の自治会が主催して行われることが多く、しめ飾りやお守りをお清めしながら処分します。

ただし、近年では環境への配慮などからどんど焼きを行わない地域も増えています。

また、どんど焼きを実施している場合でも、持ち込みには条件があることがあります。

必ず事前に主催者に問い合わせて、詳細を確認しておくと安心です。

どんど焼きに持ち込めない場合は、家庭ゴミとして処分することも可能です。

地域のゴミ分別ルールに従い、可燃ゴミや不燃ゴミとして捨ててください。

ただし、直接捨てるのに抵抗がある場合は、半紙や白い紙で包み、塩やお酒で清めてから捨てると良いでしょう。

また、他のゴミと分けて袋に入れるのも一つの方法です。

まとめ

しめ飾りは、新年の神様である歳神様をお迎えするための重要な飾りです。

玄関に飾ることで結界の役割を果たし、家を守るとともに、幸運を呼び込むとされています。

また、しめ飾りに使われる飾りには、それぞれ意味が込められています。

長寿や繁栄、家族の幸せを願う気持ちが表現されているのです。

しめ飾りの正しい飾り方や処分方法を理解することで、日本の伝統文化を次世代に引き継ぐきっかけにもなります。

子どもたちに聞かれた際にきちんと説明できるよう、日頃から習わしについて学んでおきたいものですね。

 

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