「七五三縄」という漢字を見て、「何と読むの?」「七五三(しちごさん)と関係がある縄なの?」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
「七五三縄」の読み方は「しめなわ」です。
神社や神棚などで見かける、神聖な場所を示すための「しめ縄」を表す漢字表記のひとつで、「七五三(しちごさん)なわ」と読むわけではありません。
では、なぜ「七五三」という漢字を使って「しめなわ」と読むのでしょうか。
この記事では、七五三縄の読み方や意味、名前の由来、7・5・3の順番、注連縄との違いなどについてわかりやすく解説します。
七五三縄とは?読み方は「しめなわ」
七五三縄は「しめなわ」と読みます。
しめ縄とは、神道において神聖な場所とそれ以外の場所を区別するために張られる縄です。
神社を訪れた際、鳥居や社殿、ご神木などに太い縄が張られているのを見たことがある方も多いでしょう。
神棚や神事などでも使われています。
しめ縄が張られている場所は神聖な領域であることを示し、その内側と外側を区切る境界としての役割を持っています。
なお、「しめなわ」には「注連縄」「標縄」「七五三縄」など複数の漢字表記があります。
つまり、「七五三縄」というまったく別の種類の縄があるというより、「しめなわ」を表す漢字のひとつと考えるとわかりやすいでしょう。
なぜ「七五三縄」と書いて「しめなわ」と読むの?
「七五三縄」を初めて見ると、なぜこれで「しめなわ」と読むのか不思議に感じるかもしれません。
そこには、しめ縄の形や作り方に関係する由来があります。
「七五三」は縄から垂らす藁の数に由来する
「七五三縄」という表記は、しめ縄から垂らす藁の数に由来するとされています。
しめ縄では、縄から藁を一定の間隔で垂らします。
この藁を7本、5本、3本と垂らすことから、「七五三縄」という漢字が使われるようになったとされています。
そのため、ここでいう「七五三」は、子どもの成長を祝う行事である「七五三(しちごさん)」を直接意味しているわけではありません。
見た目は同じ漢字なので混同しやすいですが、意味を分けて考える必要があります。
「しめなわ」という名前の由来
「しめなわ」の「しめ」には、立ち入りを禁じたり、特定の場所を区切ったりする意味があります。
しめ縄は神聖な場所を区切り、その場所が特別な領域であることを示すものです。
現在でも神社のご神木や巨石などにしめ縄が張られていることがあります。
これは単なる飾りではなく、その場所や物が神聖なものであることを目に見える形で示しているのです。
七五三縄の7・5・3にはどんな意味がある?
七五三縄という名前で特に気になるのが、「7・5・3」という数字です。
一般的には、しめ縄から垂らす藁の数が七、五、三となっていることが、「七五三縄」という表記の由来とされています。
また、7・5・3はいずれも奇数です。
日本では古くから奇数が縁起のよい数字として扱われることがあり、七五三をはじめ、さまざまな行事や文化の中で奇数を見ることができます。
ただし、「7・5・3だから必ずこの意味を表す」といった説明には諸説があります。
七五三縄については、まず「垂らす藁の数が名称の由来になっている」と理解しておくとよいでしょう。
しめ縄の7・5・3の順番は?
しめ縄について調べていると、「7・5・3の順番はどうなっているの?」と疑問に思うことがあります。
七五三縄という名前から考えると、7本・5本・3本という順番を想像しますが、資料によっては3本・5本・7本という順序で説明される場合もあります。
これは、縄を見る方向などによって左右が逆になることがあるためです。
そのため、「必ず右から7・5・3」といった形で覚えるよりも、七・五・三の藁を順に垂らすことが「七五三縄」の名称につながっていると理解しておくほうがよいでしょう。
また、実際のしめ縄の形状や作り方は地域や神社によって異なります。
七五三縄と注連縄・しめ縄に違いはある?
「七五三縄」と「注連縄」を別の種類の縄だと思っている方もいるかもしれません。
しかし、七五三縄と注連縄は、どちらも「しめなわ」と読みます。
七五三縄と注連縄は基本的に同じ「しめなわ」
「七五三縄」と「注連縄」は、基本的にはどちらも「しめなわ」を表す漢字表記です。
そのため、「注連縄=一般的なしめ縄」「七五三縄=七五三のお祝いで使う特別なしめ縄」という区別ではありません。
以前どこかで「七五三縄」という文字を見て、子どもの七五三に関係する縄だと思った方は、この違いを覚えておくとよいでしょう。
「注連縄」「標縄」「七五三縄」という表記がある
しめ縄には複数の漢字表記があります。
- 注連縄
- 標縄
- 七五三縄
などです。
漢字だけを見るとそれぞれ別のものに見えますが、いずれも「しめなわ」と読む表記として使われています。
日常では「しめ縄」とひらがなを交えた表記を見る機会が多いため、「七五三縄」という漢字表記を初めて見たときに読めないのも不思議ではありません。
七五三縄と子どもの「七五三」は関係ある?
七五三縄と聞くと、3歳・5歳・7歳の子どもの成長を祝う「七五三」を思い浮かべる方も多いでしょう。
しかし、七五三縄は「七五三のお祝いで使う縄」という意味ではありません。
七五三縄の「七五三」は、しめ縄から垂らす藁の数に由来するとされています。
一方、子どもの七五三は、3歳・5歳・7歳という節目に子どもの健やかな成長を祈る行事です。
どちらにも「7・5・3」という数字が登場するため混同しやすいのですが、七五三縄という名称を「子どもの七五三で使用する縄」という意味で理解しないようにしましょう。
七五三縄の起源と日本神話との関係
しめ縄の由来を語るうえでよく知られているのが、日本神話に登場する天岩戸の物語です。
天岩戸神話としめ縄
天岩戸の神話では、天照大御神が岩戸に隠れたことで、世の中が暗闇に包まれます。
そこで神々は天照大御神を岩戸から外へ出すため、さまざまな策を講じました。
天照大御神が岩戸から出たあと、再び岩戸へ戻らないように縄を張ったとされています。
この神話は、しめ縄が「ここから先を区切るもの」として使われる由来のひとつとして知られています。
七五三縄が神聖な場所に使われる理由
七五三縄、つまりしめ縄は、神聖な領域を示すために使われます。
神社だけでなく、ご神木や巨石などにしめ縄が張られていることもあります。
その縄を境界として、「ここから先は神聖な場所である」と目に見える形で示しているのです。
そのため、しめ縄は単なる和風の装飾ではなく、神道の信仰と深く結びついたものといえます。
七五三縄にはどんな役割がある?
七五三縄には、神聖な場所を示すという重要な役割があります。
具体的に見ていきましょう。
神聖な場所と外部を区切る
七五三縄の代表的な役割は、神聖な領域とそれ以外を区切ることです。
縄を張ることで境界を目に見える形にし、その内側が特別な場所であることを示します。
このため、しめ縄は「結界」のような役割を持つものとして説明されることもあります。
神社や神棚など神聖な場所を示す
七五三縄は、神社や神棚などで使われています。
特に神社では、社殿だけでなく、ご神木などに大きなしめ縄が張られていることがあります。
しめ縄があることで、その場所や物が神聖なものとして扱われていることがわかります。
地鎮祭などの神事でも使われる
しめ縄は、地鎮祭をはじめとした神事でも使用されます。
祭場などを縄で区切ることで、神事を行うための特別な場所であることを示します。
このように七五三縄は、神社に常設されているものだけでなく、さまざまな神事の中でも使われています。
七五三縄はどこに飾る?
七五三縄は、神社だけでなく家庭でも目にすることがあります。
ただし、使用する目的や形は場所によって異なります。
神社
七五三縄を目にする機会が多いのは神社です。
社殿や鳥居、ご神木、神聖な岩など、特別な場所や物にしめ縄が張られていることがあります。
神社によって縄の太さや形、飾り方などはさまざまです。
神棚
家庭の神棚にしめ縄を飾ることもあります。
神棚は神様をお祀りする場所であるため、しめ縄を設けることで神聖な場所であることを示します。
ただし、飾り方については地域や神社によって考え方が異なることがあります。
家庭の玄関など
お正月になると、玄関などにしめ縄やしめ飾りを飾る家庭もあります。
ただし、神社などに張られるしめ縄と、お正月に家庭で飾る「しめ飾り」は形や用途がまったく同じとは限りません。
玄関に飾るものには、しめ縄に縁起物などを組み合わせた「しめ飾り」も多く見られます。
七五三縄の飾り方
七五三縄の飾り方は、地域や神社、家庭の習慣によって違いがあります。
そのため、すべてのしめ縄に共通する絶対的な飾り方があると考えないほうがよいでしょう。
紙垂(しで)を取り付ける
しめ縄には、白い紙を折って作られた飾りが付いていることがあります。
これは「紙垂(しで)」と呼ばれるものです。
神社などでしめ縄から白い紙が垂れ下がっているのを見たことがある方も多いでしょう。
紙垂もしめ縄とともに、神聖な場所を示す際に用いられています。
交換する時期
家庭で使うしめ縄やしめ飾りは、お正月に合わせて新しくすることがあります。
一方、神社の大きなしめ縄などは、毎年必ず同じ時期に交換されるとは限りません。
地域や神社の祭事、しめ縄の種類などによって交換時期は異なるため、その土地の習慣に従うのがよいでしょう。
七五三縄の作り方
七五三縄は、古くから藁などを材料として作られてきました。
ただし、形状や作り方は全国一律ではありません。
使用される素材
伝統的なしめ縄では、稲藁などが材料として使われます。
地域によっては異なる素材が用いられることもあり、縄の太さや形にもさまざまな種類があります。
特に神社に奉納される巨大なしめ縄では、多くの材料と人手を使って作られることもあります。
縄を作る基本的な流れ
しめ縄を作る際は、材料となる藁を整え、束にして撚り合わせながら縄の形にしていきます。
完成した縄には、用途に応じて紙垂などを取り付けます。
ただし、具体的な撚り方や太さ、向きなどは地域によって異なります。
地域によって形や作り方が異なる
しめ縄には、全国共通のひとつの形があるわけではありません。
太い縄を使うもの、細い縄を使うもの、輪のような形にしたものなど、地域によってさまざまです。
神社や地域に受け継がれてきた伝統によって作り方が異なることも、しめ縄の特徴といえるでしょう。
七五三縄は英語で何という?
七五三縄を英語で説明する場合、「sacred rope」や「sacred Shinto rope」などと表現できます。
ただし、しめ縄は日本の神道に特有の文化なので、単純に英語へ置き換えるだけでは意味が伝わりにくい場合があります。
そのため、「shimenawa」と日本語の名称をそのままローマ字で示したうえで、神道で神聖な場所を示す縄であることを説明すると伝わりやすいでしょう。
七五三縄についてよくある質問
最後に、七五三縄について疑問に思いやすいポイントをまとめます。
七五三縄は何と読みますか?
七五三縄は「しめなわ」と読みます。
「しちごさんなわ」ではありません。
「しめなわ」には「注連縄」「標縄」「七五三縄」などの漢字表記があります。
七五三縄と注連縄は違うものですか?
基本的には、どちらも「しめなわ」を表す漢字表記です。
七五三縄だけが子どもの七五三に使われる特別な縄という意味ではありません。
七五三縄は七五三のお祝いで使う縄ですか?
「七五三縄」という名前は、子どもの七五三のお祝いで使う縄という意味ではありません。
一般的には、しめ縄から垂らす藁の数などに由来して「七五三縄」と表記されるとされています。
七五三縄の7・5・3は何を表していますか?
七五三縄の「7・5・3」は、しめ縄から垂らす藁の数に由来するとされています。
七、五、三と順に藁を垂らすことから「七五三縄」という漢字表記が使われています。
まとめ:七五三縄は「しめなわ」と読む
七五三縄の読み方は「しめなわ」です。
神社などで神聖な場所を示すために使われるしめ縄の漢字表記のひとつで、「注連縄」や「標縄」などと表記されることもあります。
「七五三」という文字が使われているため、子どもの七五三と関係する縄だと思ってしまいがちですが、「七五三のお祝い用の縄」という意味ではありません。
一般的には、縄から垂らす藁を七・五・三とすることが「七五三縄」という表記の由来とされています。
また、しめ縄には神聖な場所とそれ以外を区切る役割があり、日本神話の天岩戸の物語とも深い関わりがあります。
神社を訪れた際に七五三縄を見かけたら、縄そのものだけでなく、どこに張られているのかにも注目してみると、その場所が持つ意味をより深く感じられるでしょう。

