喜寿をお祝いする理由やその背景を知りたいと思ったことはありませんか?
また、なぜ紫色が喜寿のテーマカラーとして選ばれるのでしょうか。
日本にはいくつもの長寿祝いがあり、喜寿もその一つです。
しかし、その意味や起源について詳しく知っている方は少ないかもしれません。
今回は、喜寿を祝う意味や理由について詳しく解説します。
喜寿祝いの意味やその起源は?
喜寿は「賀寿」とも呼ばれる長寿祝いの一つです。
現代では長寿国として知られる日本ですが、昔は平均寿命が短く、40〜50歳まで生きる人が一般的でした。
60代、70代を迎えることは珍しく、そのため長寿を祝う風習が生まれたのです。
長寿を祝う習慣は中国から伝わり、日本には奈良時代に取り入れられたとされています。
当初日本に伝わったのは、60歳の還暦や70歳の古希のお祝いでした。
77歳を祝う喜寿は、中国には存在せず、日本独自の文化として生まれました。
「喜寿」という名称は、「喜」という漢字の草書体が「七十七」と見えることに由来します。
このため、77歳を祝う節目として喜寿が制定されたのです。
現在の日本では、60歳や70歳でも元気で活動的な人が多く、還暦や古希を長寿祝いとして受け取ることに抵抗を感じる人も増えています。
しかし、75歳以上は後期高齢者に分類され、77歳は長寿の節目として特別視されています。
このため、近年では喜寿を本格的な長寿祝いの始まりと考える傾向が広まっています。
なぜ喜寿祝いには紫色が選ばれるのか?
喜寿祝いに紫色が用いられる理由は、その色の持つ特別な意味にあります。
紫は昔から高貴さや品位を象徴し、かつては貴族や高位の僧侶のみが身に着けることを許されていました。
そのため、喜寿を迎えた方に対して敬意を表す色として選ばれるようになったと言われています。
さらに、紫は心を癒し、不安を和らげる効果があるとされています。
喜寿を祝う際に、紫色を用いることで、これからも健やかで穏やかな日々を送ってほしいという願いが込められています。
また、他の長寿祝いにもそれぞれテーマカラーがありますが、古希(70歳)や卒寿(90歳)も喜寿と同じく紫がテーマカラーとされています。
喜寿祝いは数え年か満年齢、どちらで祝う?
喜寿祝いは、数え年でも満年齢でも行うことができます。
日本で長寿祝いは古くから行われてきましたが、その起源は中国です。
中国では数え年を使用していたため、日本でも昔から数え年でお祝いをすることが一般的でした。
しかし、1950年に法律が改正され、年齢は満年齢で数えるようになりました。
そのため、喜寿祝いも数え年の77歳で祝うのが伝統的ですが、現在では満年齢の77歳でお祝いすることも増えています。
迷った場合には、喜寿を迎える本人にどちらが良いか相談してみると良いでしょう。
数え年は毎年正月に年齢が1つ増えると考えられますが、喜寿祝いを必ず正月にしなければならないというわけではありません。
実際には、本人の体調や家族のスケジュールを考慮し、お盆、ゴールデンウィーク、誕生日、敬老の日、あるいは結婚記念日など、都合の良い日に行うことも多いです。
喜寿を祝うためのアイデア
家族や親しい人が喜寿を迎える際、どのようにお祝いをするか迷うこともあるでしょう。
ここでは、喜寿祝いのおすすめの方法をご紹介します。
旅行
77歳という年齢になると、生活に必要なものはすでに揃っていることが多いものです。
しかし、楽しい思い出はいつまでも大切に残るものです。
家族や親戚と一緒に旅行を計画すれば、特別なひとときを共有し、思い出に残る素晴らしい時間を作ることができます。
昔訪れた思い出の場所へ行くのも良いですし、結婚当初に訪れた新婚旅行の地を再訪するのも一案です。
ただし、遠距離や長期間の旅行は体に負担をかけることがあるため、旅行を計画する際には本人の体調や希望を最優先にしてください。
特別な食事
特別な日には、贅沢な食事を楽しむのも喜寿のお祝いにぴったりです。
豪華な食事は場の雰囲気を一層盛り上げてくれます。
もし外出が難しい場合でも、自宅で家族が集まって食事を楽しむことができるので安心です。
ホテルのレストランや料亭では、長寿祝い専用のプランを提供していることもあります。
これにより、食卓の準備やちゃんちゃんこ、帽子などのお祝い用の小物も用意されており、家族でゆったりとくつろぎながらお祝いができるのも魅力です。
プレゼントの贈呈
お祝いの場にプレゼントを添えることで、さらに特別な雰囲気が生まれます。
喜寿を迎える方が本当に喜ぶような贈り物を事前にリサーチし、当日手渡すのも良いでしょう。
もし当日にプレゼントを渡すのが難しい場合は、前日までに届くよう手配しておくとスムーズです。
喜寿祝いを行う際の心得
喜寿のお祝いを計画する際は、喜寿を迎える方の体調や気持ちを何よりも優先することが大切です。
時として、家族や親戚が盛り上がりすぎて、本人が困惑してしまうこともあるため注意が必要です。
かつて日本の平均寿命は40〜50歳と短く、77歳を迎えることは非常に特別なことで、自然に祝う風習が根付いていました。
しかし現在では、77歳でも元気で活発に過ごす人が多く、長寿を祝われることに抵抗を感じる人も少なくありません。
そのため、お祝いを企画する際は、本人の意向を確認することが不可欠です。
また、現在の77歳は比較的元気な方が多いものの、当日急に体調を崩す可能性も考慮する必要があります。
そのような場合、「せっかく皆が集まったから」と無理をさせることは避けましょう。
喜寿のお祝いは、本人が心地よく楽しい時間を過ごせることを第一に考えてください。
喜寿祝いに最適なプレゼントとは?
喜寿を迎える方に贈るプレゼントとして、どのようなものが喜ばれるのでしょうか。
ここでは、喜寿祝いにふさわしい贈り物のアイデアをご紹介します。
花束やフラワーギフト
花は定番の贈り物で、多くの方に喜ばれるアイテムです。
喜寿のシンボルカラーである紫色を取り入れた花束が特におすすめですが、相手が好きな色や種類の花を選ぶのも素敵です。
また、普段から花の手入れをしない方には、お手入れが不要なプリザーブドフラワーが適しています。
お酒やスイーツ
銘酒や、普段は手にしないような高級な和菓子や洋菓子も、喜寿祝いのプレゼントとして人気があります。
プレゼント選びのポイントは「普段は買わないけれど、もらうと嬉しいもの」。
この視点をもとに、お酒やお菓子を選んでみると良いでしょう。
ファッションアイテム
おしゃれを楽しむ方には、帽子、手袋、マフラー、ストール、バッグ、腕時計などのファッション小物が喜ばれます。
女性にはメイク用品もおすすめです。
これらのプレゼントは、「いつまでも若々しくいてほしい」という気持ちが伝わり、受け取る人の気持ちを明るくする効果があります。
まとめ
喜寿は、日本ならではの特別な長寿祝いです。
「7」という数字は縁起が良いとされているため、77歳という年齢は特におめでたいものと感じられます。
しかし、年寄り扱いされることを好まない方もいるため、喜寿を祝う際には本人の意向をしっかり確認することが大切です。