しめ飾りを飾る期間とは?地域ごとの違いを解説

しめ縄

しめ飾りを飾る期間について、皆さんはどれくらいご存じでしょうか?

地域ごとに異なる習慣があるため、「自分の住んでいる地域ではいつからいつまで飾るのが正しいのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

特に、北海道から沖縄まで、日本各地で伝統や文化の違いが反映されているため、その地域独自のルールを理解することが大切です。

この記事では、地域ごとに異なるしめ飾りを飾る時期や、正しい飾り方について詳しく解説します。

これを参考に、あなたの住む地域に合った方法でしめ飾りを飾り、歳神様をお迎えする準備を整えましょう。

地域ごとに異なるしめ飾りの飾る期間とは?

しめ飾りをいつ飾り始め、いつ片付けるべきか迷ったことはありませんか?

実は、このタイミングは地域ごとに異なり、「松の内」と呼ばれる期間に基づいています。

しかし、この松の内の期間自体が地域によって違うため、地元の習慣を知ることが大切です。

以下に、各地域ごとの松の内の期間としめ飾りを片付けるタイミングをご紹介します。

北海道

北海道では、松の内は1月1日から1月7日までとされています。

しめ飾りは1月7日の夕方以降、または8日以降に片付けるのが一般的です。

東北地方

東北地方も松の内は1月1日から1月7日まで。

7日の夕方や8日以降にしめ飾りを取り外します。

関東甲信地方

関東甲信地方では、松の内は1月1日から1月7日までとなっています。

同様に、しめ飾りを片付けるのは7日の夕方か8日以降です。

東海地方

東海地方では、多くの地域で松の内が1月7日までですが、一部では1月15日まで続く場合もあります。

松の内が7日までの場合は8日以降に、15日までの場合は16日以降に片付けましょう。

北陸地方

北陸地方の多くでは松の内が1月7日までですが、金沢などでは1月15日まで続く地域もあります。

地域ごとの違いに注意しましょう。

中国地方

中国地方では、一般的に松の内は1月7日までですが、一部の地域では1月15日までとする場合もあります。

関西地方

関西地方では、松の内が1月15日まで続くのが一般的です。

そのため、しめ飾りを片付けるのは15日の夕方以降、または16日以降となります。

四国地方

四国地方も、松の内は1月15日までとする地域が多いです。

関西地方の風習が影響していると考えられます。

九州地方

九州地方では、松の内は多くの地域で1月7日までですが、1月15日、8日、または10日までとする地域もあります。

地域ごとの違いに注意が必要です。

沖縄地方

沖縄では、松の内の期間が地域によって異なり、1月7日までのところと1月15日までのところがあります。

しめ飾りの処分方法とは?

正月が過ぎ、しめ飾りを片付ける際に、その処分方法で悩む方も多いのではないでしょうか。

しめ飾りの処分にはいくつか方法がありますが、主に以下の2つが一般的です。

地域行事「どんど焼き」で処分する

「どんど焼き」は、小正月(1月15日ごろ)に神社や地域団体が主催する行事で、正月飾りを焚き上げてお祓いをする風習です。

地域によっては「どんと焼き」や「左義長」とも呼ばれています。

この行事では、しめ飾りやお守りなどを燃やし、その煙に乗って歳神様が山へ戻るとされています。

ただし、どんど焼きで受け入れられるものには制限がある場合が多く、特に神社では、その神社で購入した正月飾りのみ持ち込み可能な場合もあります。

参加予定の際は、事前にルールを確認しておくことをおすすめします。

ゴミとして処分する

どんど焼きに持ち込めない場合は、家庭ゴミとして処分することも可能です。

この場合、しめ飾りの素材ごとに「燃えるゴミ」や「燃えないゴミ」に分別し、地域の収集日に従って捨てます。

ただ、他のゴミと一緒に捨てることに抵抗を感じる場合は、清めをしてから処分する方法があります。

具体的には、白い紙(半紙など)の上にしめ飾りを置き、塩やお酒で清めます。

塩は左、右、中央の順に撒くのが一般的です。

その後、半紙で包み、別の袋に入れて捨てることで、気持ちを込めた処分ができます。

しめ飾りを飾る理由とは?

しめ飾りは正月飾りの一つで、歳神様を迎えるために重要な役割を果たしています。

それでは、しめ飾りに込められた意味とは何なのでしょうか?

歳神様は普段、山や田に宿る神様であり、正月とお盆の年2回、家を訪れるとされています。

この神様は、祖先の霊や農業の神としても知られ、家や地域を守る存在です。

しめ飾りを玄関や門に飾ることで、家が清らかで神聖な場所であることを示し、不浄なものを遠ざける役割を果たします。

神社に飾られているしめ縄に由来するしめ飾りは、俗世と神域を分ける「結界」としての意味を持ちます。

つまり、しめ飾りを飾ることによって、歳神様に「この家は安心してお入りいただける安全な場所です」と伝えることができるのです。

しめ飾りを正しく飾るポイント

新年を迎える準備のひとつとして、しめ飾りを正しく飾る方法を知っておきましょう。

しめ飾りは種類や地域によって飾る場所や向きが異なるため、基本的な知識を身につけることが大切です。

しめ飾りの種類と飾る場所

しめ飾りにはいくつかの種類があり、それぞれ飾る場所が異なります。主な種類と飾り方を以下にまとめました。

・ごぼう締め:主に神棚に飾るもの 
・ごぼう締め+前垂れ:西日本では玄関に飾るのが一般的 
・玉飾り:東日本の玄関に適している 
・輪飾り:家の中の水回り(キッチン、トイレ、浴室など)に飾る

輪飾りは簡易的な飾りとして扱われるため、玄関や門などの主要な場所にはあまり適さないとされています。

用途や目的に合った種類を選ぶことが重要です。

飾る際の向きに注意

しめ縄を飾る際には、種類に応じて向きを正しくすることが大切です。

・ごぼう締めやごぼう締め+前垂れは、しめ縄の太い方を向かって右側にするのが一般的です。 
・地域によっては、例えば三重県伊勢市周辺では太い方を左側にする慣習があります。

地域ごとの伝統に従い、正しい向きで飾るようにしましょう。

高い位置に飾る

しめ飾りは家に結界を作り、邪気を払う役割を担います。

そのため、玄関や門に飾る場合はなるべく高い位置に設置しましょう。

低い位置に飾ると、歳神様や人が通りづらくなるだけでなく、清めの効果が弱まると考えられています。

しめ飾りの下をくぐって家に入ることで、家の中を清浄な空間に保つ意味があるのです。

まとめ

しめ飾りを正しく飾るためには、地域ごとの習慣や種類ごとの特徴を理解することが欠かせません。

また、「松の内」と呼ばれる期間内に飾ることも重要です。

・松の内は、多くの地域で1月1日から1月7日または15日までとされています。
・地域によっては、1月8日や10日までとする場合もあるため、地域のルールを確認しましょう。

引っ越しなどで住む場所が変わった場合、新しい土地の慣習に合わせて飾り付けを行うと良いでしょう。

正しく飾ることで、歳神様を心地よく迎え入れる準備を整えることができます。

 

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