契約書に、自分の名前を記し、印鑑を押す。
その指先に込めるのは、新しい家で始まる温かい暮らしへの期待、新しい車と駆け抜ける未来への夢…。
人生における一大決心であり、大きなワクワクが詰まった特別な瞬間です。
これほど大切なイベントだからこそ、少しでも縁起を担ぎ、「最高の日」を選びたいと思うのは、ごく自然な気持ちですよね。
科学的な根拠はないと頭では分かっていても、古くから伝わる知恵にすがりたくなるのが人情というもの。
カレンダーでよく見る「大安」が良いのは知っているけど、「先勝」ってどうなんだろう？
そもそも、もっと良い日があるなら知りたい！
そんなあなたのモヤモヤをスッキリ解決します。
この記事では、日柄の基本から、契約に最適な最強の吉日、そして思わぬ落とし穴になる凶日まで、あらゆる情報を網羅しました。
後悔しない日選びのコツを身につけて、自信と喜びに満ちた最高のスタートを切りましょう！
お日柄のキホン！「六曜（ろくよう）」を徹底解説
まずは、カレンダーでお馴染みの「六曜」について、基本をしっかり押さえておきましょう。
六曜は中国で生まれた、時間の吉凶を占う考え方がルーツとされ、鎌倉時代ごろに日本へ伝わりました。
「仏滅」という字面から仏教と関係があると思われがちですが、実は全くの無関係です。
いわば「お日柄の天気予報」のようなもの。
それぞれの意味と特徴を知ることで、日選びがぐっと楽になりますよ。
【結論】先勝の契約は「午前中」が幸運のカギ！
さて、本題の「先勝（せんしょう／さきがち）」の日の契約ですが、結論から言うと「大いにアリ」です！
先勝は六曜の中で、大安・友引に次いで3番目に縁起の良い日。
その名の通り「先んずれば即ち勝つ」を意味し、決断や行動を素早く起こすことが幸運を呼び込むとされています。
この日の運気の流れは非常にシンプル。
- 午前中：吉
- 午後（14時以降）：凶
まさに、スタートダッシュが肝心の日なのです。
不動産や車の契約のように、未来に向けたポジティブな決断にはピッタリ。
ただし、幸運のタイムリミットは「お昼過ぎまで」。
もし先勝を選ぶなら、契約の調印や手続きが午前中に完了するよう、しっかりと時間を計画しましょう。
人生を変える契約に！最強「吉日」ランキング
六曜だけでなく、暦にはさらに強力なパワーを持つとされる吉日が存在します。
どうせ選ぶなら最高の運気を味方にしたい！
というあなたのために、スペシャルな吉日をランキング形式でご紹介します。
【第1位】天赦日（てんしゃにち）- 年に数回のプレミアムデー 暦上の最上級の吉日、それが天赦日です。
「天がすべての罪を赦（ゆる）す日」とされ、この日に始めたことは何事もスムーズに進み、成功へ導かれると言われています。
年に5～6回しか訪れないため、この日に契約できるのはまさに幸運の証。
人生の大きな節目に、これ以上ないほどの追い風を吹かせてくれるでしょう。
【第2位】寅の日（とらのひ）- 金運の王者！出ていったお金が戻る日
黄金色の縞模様を持つ虎は、古くから金運の象徴。
この日は、財布の新調や宝くじの購入など、お金にまつわることに最適な日とされています。
特筆すべきは、虎が「千里を行って千里を還る」力を持つという言い伝え。
「支払ったお金が、仲間を連れてすぐに戻ってくる」という非常に縁起の良い意味に繋がるため、高額な買い物やローンの契約にも適した、頼もしい吉日です。
【第3位】一粒万倍日（いちりゅうまんばいび）- 小さな幸せが万倍に膨らむ日
「一粒の籾（もみ）が、やがて万倍もの稲穂に実る」。
そんな光景を由来とする一粒万倍日は、新しい物事を始めるのに最適なスタートの日です。
開店、事業開始、そしてもちろん契約ごとにも、その後の発展や成功への願いを込めることができます。
ただし、この「万倍になる」パワーは諸刃の剣。
良いことだけでなく、悪いものも増やしてしまうとされます。
そのため、「借金」が万倍に膨らむと解釈されるローンの契約は避けた方が無難という考え方が一般的です。
【第4位】大安（たいあん）- 安心と信頼のオールラウンダー
お馴染みの大安は、やはり外せません。
「大いに安し」の意味通り、一日を通して穏やかな吉日。
時間を気にせずスケジュールを組めるのが最大のメリットです。
特に不動産業界では「契約は大安に」という慣習が根強く残っており、担当者から提案されることも多いでしょう。
迷ったら大安を選んでおけば間違いない、という安心感があります。
【第5位】巳の日（みのひ）- 弁財天の使いが財をもたらす日
巳（へび）は、七福神の一柱で、財宝や芸術を司る女神「弁財天」の使いとされています。
そのため、巳の日は金運・財運アップに強いご利益があるとされ、不動産や車のような「財産」となる契約に良い影響を与えてくれるでしょう。
12日に一度巡ってくる「巳の日」に加え、60日に一度の「己巳の日（つちのとみのひ）」は、さらに強力な金運招来日として知られています。
【豆知識】吉日が重なる「スーパー開運日」を探そう！ 「天赦日」と「一粒万倍日」が重なる日など、暦の上には最強の幸運日が年に数回存在します。
もし契約のタイミングを自由に調整できるなら、こうした特別な日を狙ってみるのも、イベント感が増して楽しいかもしれません。
要注意！契約は避けたい「凶日」リスト
輝かしい吉日がある一方で、大切な契約は避けた方が良いとされる日も存在します。
知らずに選んで後悔しないよう、しっかりチェックしておきましょう。
【ワースト1】不成就日（ふじょうじゅび）
その名の通り、「何事も成就しない、実を結ばない」とされる最たる凶日です。
この日に契約を結ぶと、後にトラブルが起きたり、計画が頓挫したりすると言われています。
慶事や願い事全般において、最も避けたい日の一つです。
【ワースト2】三隣亡（さんりんぼう）
少し怖い名前ですが、特に建築や不動産関係で大凶とされる日です。
「この日に建築事を起こすと、火災で三軒隣まで滅ぼす」という恐ろしい謂れがあり、現在でも不動産・建築業界では、契約や地鎮祭、上棟式などをこの日に当てることを避ける慣習が強く残っています。
不動産に関わる契約を考えている方は、特に注意してください。（※車の契約など、建築に関わらないことであれば問題ありません。）
【ワースト3】十方暮（じっぽうぐれ）
十方暮は、天地の気がぶつかり合い、万事うまく行かないとされる期間です。
1年に6回ほどあり、それぞれ10日間続きます。この期間は、新しいことへの挑戦や大きな決断は避けた方が良いとされています。
日柄選びのよくあるギモンQ&A
Q1. もし「大安」と「不成就日」が重なったら、どっちを信じるべき？
A1. 「凶日を避ける」ことを優先するのが一般的です。
不成就日のような強力な凶日は、六曜の吉意を打ち消してしまうと考えられています。
せっかくの大安でも、凶日と重なっている場合は、あえてその日を選ばず、別の日にずらすのが賢明です。
Q2. どうしても良い日に契約できません。何か対策はありますか？
A2. 考え方を変えてみましょう。
例えば、「この物件に出会えたこと自体が最高の幸運」「担当者とのご縁に恵まれた」など、日柄以外の「縁」を大切にするのも一つの手です。
また、契約は都合の良い日に行い、後日、吉日を選んで神社にお参りし、新生活の成功を祈願するという方法も素敵です。
Q3. 契約日だけでなく、手付金の支払日なども気にした方がいい？
A3. 気にするなら、「お金が動く日」は吉日を選ぶのがおすすめです。
特に「寅の日」は”出ていったお金が戻る”とされるため、手付金や頭金の支払い日に最適です。
一方で、ローン契約は「借金」と捉え、「一粒万倍日」は避けるなど、お金の性質に合わせて日を選ぶと、より縁起を担げます。
あなただけの最高の「吉日」を見つけるために
ここまで様々な日柄について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
最も大切なのは、縁起に縛られすぎないことです。
日柄を気にしすぎるあまり、絶好のタイミングで現れた人気物件や、限定一台の車を逃してしまっては本末転倒です。
日柄選びは、あなたの新しい門出を祝い、未来への希望を後押しするための「最初のセレモニー」です。
情報を賢く使いこなし、家族やパートナーとも相談しながら、全員が心から納得できる日を選ぶ。
それこそが、あなたにとっての最高の「吉日」であり、輝かしい未来へと続く最高のスタートになるはずです。
