80歳の節目となる傘寿を祝う際、誰が主催を務めるべきか、またどのようなゲストを招くのが良いのか、悩む人は多いでしょう。
また、せっかくの場で失敗したくないと思うのは当然です。
そのため、傘寿祝いに関する基本的なマナーを知っておきたいと考える方もいるでしょう。
今回は、傘寿祝いに関する大切なポイントをお伝えします。
傘寿祝いは誰が主催するのが良い?
傘寿祝いに関しては、主催者に関する決まりは特にありません。
誰が行っても問題はありませんが、一般的には次のような方々が主催することが多いです。
子どもたち
一番よくあるのは、主役に最も近い存在である子どもが主催を務めるパターンです。
家族で集まり、80歳を迎えた両親を祝うのは自然な流れでしょう。
配偶者
祝う側の配偶者が主催となる場合もあります。
しかし、配偶者も高齢であることが多く、具体的な準備は子どもや孫、親戚が手伝うケースが一般的です。
孫
お孫さんが中心となり、お祝いを企画することもあります。
通常、80歳を迎える祖父母を持つ孫は20~30代のことが多いため、会場の手配や準備などを効率的に進めることができます。
親戚
兄弟姉妹や義理の家族が主催してお祝いの場を設ける場合もあります。
有志のグループ
かつての教え子や職場の後輩たちが集まって、傘寿のお祝いをするケースも見られます。
ただし、家族や親戚が主催するお祝いがある場合は、それを優先し、有志の集まりは別日に設定するのが理想です。
傘寿祝いの時期はいつが良い?
傘寿祝いを行う時期に厳密なルールはありませんが、一般的には80歳の誕生日に行われることが多いです。
以前は数え年で祝うことが一般的でしたが、最近では満年齢での祝いが増えており、本人の希望や体調を考慮して決めるのが良いでしょう。
誕生日以外にも、お正月、ゴールデンウィーク、お盆、敬老の日、結婚記念日など、家族が集まりやすい時期に行うケースもあります。
傘寿のお祝いに適した場所は?
傘寿のお祝いをどこで開催するか迷う方も多いでしょう。
ここでは、それぞれの場所のメリットとデメリットをご紹介します。
自宅
自宅でお祝いを行うメリットは、移動の負担がなく、リラックスした雰囲気で過ごせる点です。
また、すぐに休憩できるため高齢の方にも安心で、費用を抑えられるという利点もあります。
ただし、準備や料理を自分たちで行う必要があるため負担がかかることや、特別感を演出しにくい点がデメリットです。
レストラン
レストランや料亭でお祝いを開くことで、豪華な食事を楽しみながら特別な時間を演出することができます。
しかし、費用が高くなる可能性があるほか、参加者の好みに合わない料理が出されることがデメリットとなる場合があります。
ホテル
ホテルでお祝いをすると、さらに豪華な雰囲気を演出できます。
傘寿祝いのプランを用意しているホテルもあり、ケーキや花束などの演出を任せられるため、準備が楽です。
また、宿泊ができるので食事後にそのまま休んだり、温泉などで旅行気分を楽しむこともできます。
ただし、レストラン以上に費用がかかることが一般的です。
傘寿祝いに招待する人は?
傘寿のお祝いは、一般的に家族を中心に行われることが多いです。
兄弟姉妹や子どもたちが集まるのが一般的ですが、主役が望む場合は親しい友人や普段会えない親戚を招くのも良いでしょう。
大切なのは、主役本人の意向を尊重することです。
傘寿祝いで気をつけたいマナー
主役の意向を大切に
80歳の節目は大変めでたいものですが、周囲が盛り上げすぎると、主役が高齢者扱いされることに抵抗を感じることもあります。
最近は元気な80代の方が多いため、主役の意向を大事にし、過度に盛り上げないことが大切です。
濃い黄色をテーマに
長寿祝いにはテーマカラーがあり、傘寿では濃い黄色(金茶)が使われます。
お祝いの席の装飾やプレゼントにこの色を取り入れることで、特別感を演出できます。
※地域によっては、紫色を使うところもあります。
傘寿祝いを成功させるためのポイント
傘寿祝いを成功させるには、主役の希望を尊重することが重要です。
もし贈り物が好みでなければ、お祝いの雰囲気が台無しになることもあります。
普段の会話からさりげなく欲しいものを探るのが理想ですが、分からない場合は直接本人に尋ねるのも良いでしょう。
サプライズのプレゼントも特別感があって喜ばれることもありますが、傘寿のお祝いにおいては、確実に喜ばれるものを選ぶことが良い結果につながります。
傘寿祝いにおすすめのプレゼント
傘寿という名前に「傘」の文字が含まれていることから、傘を贈るケースがよく見られます。
特に、雨傘と日傘を兼ねたタイプは一年中使えて便利です。
しかし、普段から傘をあまり使わない方には実用性が低いかもしれません。
そこで、傘以外で喜ばれる贈り物を以下にまとめました。
・お酒やお菓子などの飲食物 ・趣味に関連するアイテム ・洋服やバッグなどのファッションアイテム ・思い出をまとめたアルバム ・湯飲みやコーヒーカップなどの食器
そもそも傘寿祝いは必要?
傘寿祝いをするかどうかは、家族や親戚だけで決めるのではなく、本人の意思を大切にすることが重要です。
「長寿のお祝いをすると早死にする」といった古い言い伝えを信じて、お祝いを避けたいと思う方もいます。
この言い伝え自体には根拠がありませんが、信じている方にとっては、無理にお祝いをされることは心地よく感じられないかもしれません。
お祝いは本人の気持ちを無視して行うものではありません。
もともと、中国から伝わった長寿祝いは60歳の還暦や70歳の古希を祝うもので、日本独自の発展として77歳の喜寿や80歳の傘寿といった新しい祝いが生まれました。
近年では、60歳や70歳を長寿と見なさない風潮も広がりつつあり、長寿祝いに対する考え方も変わってきています。
もし本人が長寿祝いに対して抵抗を感じているなら、誕生日のお祝いとして祝うのも良い選択肢です。
まとめ
傘寿のお祝いは誰が主催しても問題ありませんが、一般的にはお子さんが中心となることが多いです。
お祝いを計画する際には、本人の意向や体調を十分に考慮することが重要です。
また、今の80歳は若々しい方も多いため、年齢を強調しすぎないような祝福の仕方を心がけましょう。