女の子が生まれて初めて迎える大切な節目といえば、3月3日の桃の節句「初節句」です。
この記事では、初節句を祝うタイミング、お祝いの仕方、行事の由来や込められた意味、雛人形の準備や飾る時期、さらにはお祝いの席にふさわしい料理について詳しく解説します。
初節句の準備や進め方に迷っている方にとって役立つ情報を満載していますので、ぜひ参考にして、素敵な思い出を作ってください。
女の子の初節句はいつ?
女の子の初節句とは、生まれて初めて迎える桃の節句のことです。
つまり、生まれて最初の3月3日が初節句にあたります。
この桃の節句は、女の子の健やかな成長と幸せを願う伝統行事です。
一方、男の子の初節句は5月5日の端午の節句となります。
初節句のお祝いはどうする?
初節句の祝い方は地域や家庭ごとに異なりますが、一般的には共通するお祝いスタイルがあります。
まず、雛人形を飾ることが欠かせません。
そして、伝統的なひな祭りの料理として、三色の菱餅、はまぐりのお吸い物、ちらし寿司、ひなあられを準備します。
かつては、両家の祖父母を招いてお祝い膳を囲むのが一般的でしたが、最近は家族だけでささやかに食事を楽しむスタイルも増えています。
また、初節句の思い出として記念写真を撮影するのも素敵なアイデアです。
写真館で撮影した写真は、大切な記録として残るだけでなく、遠方の親戚への贈り物にもなります。
盛大なお祝いをしない場合でも、記念写真だけはぜひ撮影しましょう。
思い出深い1枚の写真は、将来にわたって宝物となることでしょう。
女の子の初節句の意味と由来
女の子の初節句は、家族や親戚とともに祝うことで、健やかな成長を願い、災難や病気から守られるよう祈る大切な行事です。
この節句の由来は古代中国の「上巳の節句」にさかのぼります。
中国では3月3日に水辺で身を清める風習がありましたが、日本では紙や藁で作った人形に厄を託し川に流す「流し雛」に変化しました。
この風習は、貴族の子女が楽しんだ「ひいな遊び」にも由来しています。
江戸時代に入ると、上巳の節句は五節句の一つとして広まり、庶民の間でも盛んに行われるようになりました。
また、桃の花が3月に咲き、魔除けの力があると信じられていたことから、「桃の節句」と呼ばれるようになったのです。
なお、初節句のお祝いでは、子どもが主役です。
大人はあくまで控えめに祝福し、見守る姿勢を大切にしましょう。
雛人形を飾るベストな時期
雛人形を飾るタイミングは地域によって異なることもありますが、一般的には立春の翌日から2月中旬頃までに準備するのが習わしです。
また、「雨水」の日に雛人形を飾ると良縁に恵まれるといわれており、この日に合わせる方も少なくありません。
雨水の日は立春から約15日後で、2021年の場合は2月18日です。この日に飾ることで縁起を担ぐことができます。
一方で、3月2日の「一夜飾り」は避けましょう。
前日に飾ることは縁起が悪いとされ、失礼にあたる行為とされています。
特に、お葬式の準備を連想させるため、慎むべきとされています。
雛人形は誰が用意する?
かつては、母方の祖父母が孫への贈り物として雛人形を用意するのが一般的でした。
この風習は今でも残っており、母方の家族が用意するケースが多く見られます。
しかし、現代では家族の価値観や事情が多様化しており、両家で協力して準備することも増えています。
何よりも大切なのは、子どもの健康と幸せを願う心です。
どのように準備するかは家族で話し合い、楽しみながら進めるのがよいでしょう。
初節句にぴったりの料理
初節句のお祝いには、ちらし寿司、ひなあられ、ハマグリのお吸い物、菱餅といった定番料理が並びます。
それぞれの料理には、深い意味が込められています。
菱餅の三色(桃、緑、白)は、それぞれ厄除け、健康、繁栄を象徴しています。
ハマグリのお吸い物は、二枚貝がぴたりと合うことから、夫婦円満や永遠の愛の象徴とされています。
ちらし寿司も、具材ごとに特別な意味があります。
エビは長寿、豆は無病息災、蓮根は将来を見通す力を願う縁起物です。
また、ひなあられの四色(桃、緑、黄、白)は、1年を通じての健康と幸運を祈る色合いとされています。
こうした雛祭りの料理には、それぞれの願いが込められています。
意味を知り、感謝の気持ちを込めてお祝いを楽しみましょう。
節句直前に生まれた赤ちゃんの初節句はどうする?
桃の節句の直前に赤ちゃんが生まれた場合、初節句のお祝いをどうするか迷うことがあります。
このようなケースでは、翌年の桃の節句を初節句として祝うことが一般的です。
特に2月生まれの女の子の場合は、準備が間に合わないこともあるため、翌年にゆっくりお祝いする方が現実的です。
初節句の準備は両親、特に母親にとって大きな負担になることもあります。
無理をせず、家族の状況に合わせて柔軟に対応することが、心温まるお祝いにつながります。
お祝いの準備と贈り物のバランス
初節句のお祝いでは、家族の喜びを分かち合うことが何より大切ですが、贈り物やお祝い金が過度にならないよう気をつけましょう。
高価な贈り物を受け取ると、それに見合う返礼品を用意しなければならず、負担が大きくなってしまいます。
返礼の相場は、いただいた金額の半額程度が目安です。
例えば、10万円を超える贈り物を受け取った場合、かなりの出費になることがあります。
そのため、贈る側は相手に喜ばれる控えめな品物を選ぶことがポイントです。
まとめ
女の子の初節句は、家族や親族と喜びを共有する大切な節目です。
無理のない範囲で心を込めて準備し、素晴らしい思い出を作りましょう。
また、感謝の気持ちを形にした適切な返礼を心がけることで、お祝いの場がさらに温かなものになります。