2025年「土用」スケジュールまとめ|土を動かす前に知っておきたい過ごし方と注意点

雑節

「土用」と聞くと、「土用の丑の日」や「うなぎ」を思い浮かべる方が多いかもしれません。

でも、“土用”がいつ、どんな意味を持つ期間なのかまでは、あまり知られていないのではないでしょうか。

実は「土用」は特定の日のことではなく、季節の変わり目にあたる約18日間のことを指します。

よく耳にする「土用の丑の日」とは、その土用期間の中で「丑の日」にあたる日を意味しています。

年によっては、土用の丑の日が2回あることもあります。

この記事では、2025年の土用の日程や、避けたほうがよい行動、土用におすすめの食べ物や過ごし方まで、暮らしに役立つ情報をわかりやすくご紹介します。

2025年の土用スケジュール|季節ごとの土用と「○の日」

土用は1年に4回、立春・立夏・立秋・立冬の直前に訪れる期間です。

それぞれの時期と、「気をつけるべき日」は以下のとおりです。

冬の土用

・期間:1月17日(金)~2月3日(日)
・注意日(未の日):1月26日(日)

春の土用

・期間:4月17日(木)~5月4日(日)
・注意日(戌の日):4月26日(土)

夏の土用

・期間:7月19日(土)~8月6日(水)
・丑の日:7月19日(土)、7月31日(木)※この年は「二の丑」あり

秋の土用

・期間:10月20日(月)~11月6日(木)
・注意日(辰の日):10月23日(日)、11月4日(日)

“土用”という考え方は、中国の五行思想から生まれたもので、自然界の「木・火・土・金・水」という5つのエネルギーのうち、「土」の気が強まる時期とされています。

それが日本の暦や季節感と組み合わさって、現在のような土用の期間として定着しました。

昔の人々にとって、季節の節目であるこの時期は、生活や農作業を見直す大切なタイミングだったのです。

土用に避けたほうがいいこと|土に関わる作業は控えめに

土用の期間中に避けたほうがよいとされている代表的なことが、「土を動かす」行為です。

たとえば、庭を掘る、地面を耕す、建築の基礎工事や引っ越し、植木の植え替えや剪定などが該当します。

これは、土に宿る神様「土公神(どこうしん)」がこの時期に地上に現れると考えられていて、土をいじることでその神様を怒らせてしまうとされていたためです。

また、引っ越しや結婚、転職など、人生の転機にあたるような出来事も、土用中はできるだけ避けたほうがよいといわれています。

ただ、現代では土用の期間すべてを避けるのはなかなか難しいですよね。

そんなときに役立つのが、「間日(まび)」と呼ばれる日です。

土用の“例外日”=「間日(まび)」をうまく使おう

「間日」は、土用期間のなかでも“土公神が留守にしている”とされる特別な日。

昔の人々はこの間日を選んで、農作業や建築作業などを行ってきました。

2025年の間日は、各季節ごとに以下の干支の日があたります:

・春:巳・午・酉の日
・夏:卯・辰・申の日
・秋:未・酉・亥の日
・冬:寅・卯・巳の日

どうしてもこの時期に土に関わる作業や引っ越しなどをしなければならない場合は、間日を選んで行うのが安心です。

土用は心と体の“整え期間”|おすすめの過ごし方

季節の変わり目は、体調を崩しやすくなる時期でもあります。

土用の時期は、無理をせず心身を整える時間として、穏やかに過ごすのがおすすめです。

たとえばこんな過ごし方はいかがでしょう:

・衣替えや寝具の調整
・部屋の整理整頓や模様替え
・不要なものの処分や断捨離
・ゆったりと入浴してリラックス(薬湯やアロマも◎)

また、「土用干し」といって、布団や衣類、本などを風通しのよい場所で干す風習もあります。

湿気を取り、気分もすっきり。昔ながらの知恵が、現代の暮らしにも活かせます。

土用の丑の日と「うなぎ」の関係

土用の丑の日といえば、やっぱり“うなぎ”。

この習慣が広まったのは江戸時代のことです。

夏場にうなぎの売れ行きが落ち込んでいたある店が、学者の平賀源内に相談したところ、「丑の日に“う”のつくものを食べるといい」とアドバイスされ、うなぎを勧める張り紙を出したのがきっかけだったとか。

この宣伝が大成功し、土用の丑の日=うなぎというイメージが定着したといわれています。

栄養豊富なうなぎは、夏バテ対策にもぴったりですね。

うなぎ以外にもある!土用におすすめの食べ物

「丑の日には“う”のつくものを食べると良い」とされていることから、うなぎ以外にもこの日におすすめの食材はたくさんあります。

・うどん:食べやすく、胃にやさしい
・梅干し:殺菌効果や疲労回復に◎
・うり(キュウリ・スイカなど):体を冷やし、暑さ対策に
・牛肉・馬肉:スタミナをつけたいときに
・しじみ:肝臓にやさしく、栄養価が高い
・土用餅(あんころ餅):厄除けや活力アップのおまじないにも

こうした食べ物を意識して取り入れてみるのも、季節を感じながら暮らす素敵な方法です。

最近では、土用の時期にあわせた商品を出すお店も増えていて、気軽に楽しめます。

まとめ

「土用」は単なる昔の風習ではなく、自然の流れに合わせて心と体を整えるための大切な時期です。

2025年の土用をきっかけに、自分や暮らしを少し見つめ直してみませんか?

うなぎや梅干しで元気をチャージしたり、部屋を片づけて気分をリセットしたり。

土用を上手に取り入れることで、毎日がちょっとだけ豊かになるかもしれません。

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