結婚式は大安吉日がいいって言うけど、本当?
お葬式は友引を避けるべきって聞くけど、それはなぜ?
カレンダーや手帳でふと目にする「大安」「仏滅」といった漢字。
これらは「六曜(ろくよう)」と呼ばれる、その日の吉凶を占うものだってご存知でしたか?
「でも、それって本当に信じるべきなの?」
「気にしすぎも良くないって聞くけど…」
そんな疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな六曜の気になるアレコレを分かりやすく、そしてちょっと楽しく解説します!
六曜の正体から、それぞれの日の意味、そして私たち現代人がどう付き合っていけばいいのかまで、スッキリ解決していきましょう。
ぶっちゃけ、六曜って本当に意味があるの?
「結婚式だから大安を選ばないと!」
「新しいことを始めるなら、やっぱり吉日がいいよね?」
日取りを決める際、六曜を参考にする方は少なくありません。
でも、実際のところ、六曜にどれほどの「意味」があるのでしょうか?
結論から言ってしまうと、六曜に科学的な根拠は今のところ見つかっていません。「大安だから絶対にうまくいく!」とか、
「仏滅だから必ず悪いことが起こる…」というわけではないんです。
朝のテレビ番組で「今日のラッキー星座は〇〇座!運勢は最高です!」と発表されても、その星座の人が全員、一日中ハッピーでいられるわけではないですよね?
それと少し似ているかもしれません。
六曜も、あくまで古くから伝わる一種の「占い」や「縁起担ぎ」のようなものなのです。
では、なぜ科学的根拠がないにも関わらず、こんなにも六曜が私たちの生活に根付いているのでしょうか?
それは、日本人が昔から大切にしてきた「縁起を担ぐ」という文化や、お祝い事や弔い事など、大切な日をより良いものにしたいという願いと深く関わっているからかもしれませんね。
どこから来たの?誰が決めたの?六曜のちょっとミステリアスな歴史
そもそもこの六曜、いつ、どこで、誰が考えたのでしょうか?
実は、その起源ははっきりとは分かっておらず、まるで歴史ミステリーのよう。
有力な説としては、お隣の中国で生まれたというもの。
最初は、日本でいう「月火水木金土日」のような曜日のようなものだったとか、あるいは、丁半博打のような勝負事のタイミングを占うために使われていた、なんて話もあります。
かの有名な三国志の英雄、諸葛孔明(しょかつこうめい)が戦いの戦略に用いた、なんてロマンあふれる伝説も残っているんですよ!
(ただし、これは後世の創作という説が有力ですが…それでもワクワクしますよね!)
日本に伝わってきたのは、14世紀頃、鎌倉時代末期から室町時代にかけてとされています。
それから長い年月をかけて、少しずつ呼び名や意味合いが変化し、現在の「大安」「友引」「先勝」「先負」「赤口」「仏滅」という形になったのは、意外にも戦後のことだと言われています。
「えっ、そんなにコロコロ変わってきたの?」と驚かれるかもしれません。
そうなんです、この「変化してきた歴史」も、「六曜って絶対的なものじゃないのかも?」と思われる理由の一つになっているようです。
大安?仏滅?だけじゃない!六曜それぞれの意味と過ごし方ガイド
さて、ここからは六曜それぞれの詳しい意味と、その日をどう過ごすと良いのか、ワンポイントアドバイスをご紹介します!
知っておくと、日取り決めの参考になるかもしれませんよ。
◆ 先勝(せんしょう/せんかち):午前が吉、午後は油断禁物デー!
- 意味:
「先んずれば即ち勝つ」という意味。
何事も急いで行動するのが良いとされる日です。 - 運勢:
午前中は吉、午後2時以降は凶。 - アドバイス:
大切な用事や勝負事は午前中に済ませるのがおすすめ!
午後は少し慎重に行動すると良いでしょう。
六曜が生まれた当初は、大安よりも縁起が良い日だったという説も。
◆ 友引(ともびき):幸せのおすそ分けデー?でもお葬式は避けたいワケ
- 意味:
元々は「共引き」と書き、勝負がつかない日という意味でした。
現在では「友を引き込む」という意味合いで解釈されています。 - 運勢:
朝夕は吉、午前11時~午後1時(昼)のみ凶。 - アドバイス:
- お祝い事(結婚式など):
「幸せを友に引く」とされ、大安に次いで人気の日です。 - お葬式:
「友を冥土へ引く」として避けられる傾向が。
実際に、友引を休業日にしている火葬場も多いので注意が必要です。
- お祝い事(結婚式など):
◆ 先負(せんぶ/せんまけ):午前は焦らず、午後から本領発揮デー!
- 意味:
「先んずれば即ち負ける」という意味。
先勝とは反対で、急がず慎重に過ごすのが良い日です。 - 運勢:
午前中は凶、午後から吉。 - アドバイス:
午前中は控えめに、大きな決断や行動は午後からがおすすめ。
慌てないことが開運のコツです。
意外かもしれませんが、実は吉日の一つなんですよ。
◆ 仏滅(ぶつめつ):本当に最悪の日?実はリセット&スタートの日という解釈も!
- 意味:
「仏も滅するほどの大凶日」とされ、六曜の中で最も縁起が悪い日と言われています。 - 運勢:
一日を通して凶。 - アドバイス:
- 伝統的にはお祝い事全般は避けるべきとされています。
- 新しい解釈:
近年では「物が一度滅び、新たに始まる日」とポジティブに捉え、あえて仏滅に結婚式や入籍をするカップルも増えています。
「仏滅割引」など、結婚式場でお得なプランがあることも!
◆ 大安(たいあん):キング・オブ・吉日!何をするにももってこいの一日
- 意味:
「大いに安し」という意味で、何事においても吉とされ、成功しないことはない日と言われています。 - 運勢:
一日を通して大吉! - アドバイス:
六曜の中で最も縁起が良い日。
結婚式、入籍、引っ越し、契約、開店、宝くじの購入など、あらゆることが吉とされています。
迷ったら大安を選んでおけば安心、と感じる方も多いでしょう。
◆ 赤口(しゃっこう/しゃっく):お昼どきだけホッと一息?火と刃物に要注意デー
- 意味:
「赤」という字から、火や血、刃物などを連想させ、災いに注意すべき日とされています。 - 運勢:
基本的には凶日ですが、午前11時~午後1時(正午前後)のみ吉。 - アドバイス:
お祝い事は避ける人が多い日です。
特に火の元や刃物の取り扱い、ケガや事故には十分注意しましょう。
仏滅よりも縁起が悪いと考える人もいるようです。
結局、六曜ってどうすればいいの?あなたらしい「日選び」のヒント
ここまで六曜のあれこれを見てきましたが、いかがでしたか?
六曜は、科学的な根拠があるわけではなく、あくまで古くから伝わる「縁起を担ぐ」ための知恵の一つ。
ですから、「絶対にこうしなければならない!」とがんじがらめになる必要はありません。
でも、結婚式やお葬式、お宮参りなど、自分だけでなく多くの人が関わる行事の場合は、少し気にしてみるのも良いかもしれません。
特にご年配の方や親戚の中には、六曜を大切に考えている方もいらっしゃいます。そんな時は、周りの人の気持ちも尊重し、みんなが心地よく過ごせる日を選べると素敵ですね。
「仏滅だけど、私たちにとっては新しいスタートの日だからこの日にしたい!」 「お日柄は気になるけど、どうしてもこの日しか都合がつかない…」
そんな時は、なぜその日を選んだのか、自分たちの気持ちをしっかり伝えて、周囲の理解や承諾を得ることが大切です。
最終的に大切なのは、その日をどんな気持ちで迎えるか、ということ。
六曜はあくまでも日取りを決める上での「お天気予報」のようなもの、あるいは「スパイス」の一つとして捉え、あなたらしい、そして関わる人みんなが納得できる日選びの参考にしてみてくださいね。